日本寄生虫学会 2020年度春期理事会 議事
日時 2020年5月29日 13時~16時30分
場所 Zoomによるオンライン会議
出席者:岩永史朗、金子 修、狩野繁之、川合 覚、河津信一郎、玄 学南、野崎智義、濱野真二郎、久枝 一、平山謙二、美田敏宏、由井克之、吉川正英(五十音順)
オブザーバー:五十嵐郁夫(2020年大会長)、麻田正仁(2020年大会事務局)、名和行文(機関誌編集長)、渡邊洋一(庶務委員)
報告事項
- 本年度大会の状況
本年度大会の状況について五十嵐大会長、大会事務局の河津理事、麻田氏より説明があった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、帯広市で開催予定だった大会を誌上開催に切り替え、すでに連絡済みの大会ポリシーに基づいて、参加費を支払った発表予定者のみ発表扱いとし、抄録集の印刷、発送準備を進めている。その費用およびそれ以外の支出には主に参加費を充てる。
- 会員動向
事務局より、会員数の現状が報告された。また、大島智夫・名誉会員が2020年3月10日に逝去されたことが報告された。
- 会計関連
事務局より、2019年度の年会費支払い状況が報告された。特に学生会員からの支払いが滞っているが、指導教員に協力を求めていく予定である。
- 来年の大会の準備状況(吉川理事)
2021年開催予定の大会について、大会長の吉川理事より報告があった。大会は2021年4月16日~17日(理事会、関連集会の一部は4月15日)、奈良春日野国際フォーラム甍(奈良県奈良市)にて、日本臨床寄生虫学会との合同大会として開催予定。大会翌日の4月18日にはICD講習会を予定している。
- 小泉賞、奨励賞審査経過報告
野崎理事長より、今年度の小泉賞には山本雅裕博士(大阪大学)、奨励賞には伴戸寛徳博士(東北大学)がそれぞれ選ばれたことが報告された。
- PI編集・刊行状況
名和編集委員長より、通常より多い月50報程度の投稿により、審査員が不足しており、審査の依頼があった場合はできるだけ引き受けてほしいとの依頼があった。また、自身の任期が残り2年となり、次の編集委員長の選任を進めてほしい旨の要請があった。また、野崎理事長(兼機関誌運営委員会委員長)より、特集号編集の進捗状況について説明があった。
- 各種委員会報告
(1)情報処理広報委員会
由井理事より、寄生虫学雑誌オンライン公開事業について説明があった。現在、PDFファイル化した雑誌を、検索システムとともに、会員限定で公開しているが、検索システムにさらに機能の追加が求められている。このため、必要な費用について見積もりを取るとともに、本年度予算の予備費をもって対応することが求められた。
(2)教育委員会
川合理事より、教育用寄生虫標本支援事業について説明があった。昨年度は下記6人の提供者(敬称略)が採用され、各件上限5万円までの補助費が支給された。
早川枝李(自治医科大学)、高本雅哉(信州大学)、熊谷 貴(東京医科歯科大学)、所 正治(金沢大学)、入子英幸(神戸大学)、鬼塚陽子(群馬大学)
本年度も事業は継続となり、同様に6件の採択を予定している。
(3)「図説人体寄生虫学」編集委員会
吉川理事より、「図説人体寄生虫学」第10版の原稿が入稿済みで、現在編集作業中であることが報告された。
審議事項
- 2021年大会のベストプレゼンテーションアワードについて
誌上開催となった2020年大会のベストプレゼンテーションアワード(BPA)の選考対象となった演題について、2021年大会のBPAの選考の際、合わせて選考対象とすることを検討していくことになった。
- 2022年大会について
2020年大会を誌上のみで開催した帯広畜産大学が、2022年大会を再度招致することが提案され、了承された。
- 終身会員、評議員の推薦について
五十嵐郁夫評議員(河津信一郎評議員推薦)の終身会員としての推薦があった。また、伊従光洋博士(推薦人吉田栄人評議員)、高木秀和博士(推薦人加藤大智評議員)、Richard Culleton博士(推薦人坪井敬文評議員)、麻田正仁博士(推薦人河津信一郎評議員、金子修評議員)の、それぞれ評議員としての推薦があった。審議の結果、以上の推薦が承認された。
- 財務関係
(1)2019年度会計報告
事務局より、2019年度の会計報告があった。また、会計幹事の平井誠評議員と中野由美子評議員が会計監査を2020 年5 月22 日に行い、関係書類を合わせて確認し、報告の通り、財務が執行されていたことを確認した旨が説明された。同上内容が2019年度決算として承認された。
(2)2020年度予算案
事務局より、2020年度の予算案が示された。このうち、支部大会・研究集会への支弁については、申請のあったものから、本理事会開催時点で、中止(来年度への延期を含む)を発表している集会についての補助金を除いた金額となっている。審議の結果、予算案は承認された。
- 小泉賞審査規定について
小泉賞審査規定の以下の条項について、変更案が提案され、審議の結果、了承された。また、下記の変更に伴い、従来、候補者の推薦募集の際に求めていた、「審査委員は推薦者とならないことを原則とします。」という項目を今後は含めないことが承認された。
(以下変更案)
小泉賞審査規定 変更案(下線部が変更点)
2.受賞対象
(旧)受賞年までの3年間に寄生虫学に関する優れた研究で学術雑誌に発表され、日本寄生虫学会大会で報告された、一題目を選定する。その研究の発表者のうちもっとも適当な者(複数も可)を受賞者とする。
(新)受賞年までの3年間に寄生虫学に関する優れた研究で学術雑誌に発表され、日本寄生虫学会大会で報告された題目の中から、原則として一題目を選定する。その研究の発表者のうちもっとも適当な者(複数も可)を受賞者とする。
4.審査方法:審査委員
(旧)審査委員は、被推薦者が同じ研究単位での所属関係(同一研究機関等)にある場合には、その投票権を行使することが出来ない。
(新)審査委員は、推薦者となった場合、および、被推薦者が同じ研究単位での所属関係(同一研究機関・部局等)にある場合には、審査に参加出来ない。
5 受賞者の決定
(旧)第1回の投票により過半を獲得したものがなかった場合、2位以上の者について再投票を行ない、有効投票数の過半を獲得したものを受賞者と決定する。
(新)第1回の投票により過半を獲得したものがなかった場合、上位2名(但し同票数の者はこれに準ずる)について再投票を行ない、有効投票数の半数以上を獲得したものを受賞者と決定する。
(変更案ここまで)
- 2020年度評議員会・総会について
2020年度の評議員会・総会については、大会が誌上開催になったことに伴い、本理事会の議事録公開をもって、学会メーリングリストを通じて、理事会の承認を追認する見做し開会を求めることが提案され、審議の結果、承認された。
- 次期理事会日程
次期理事会は8月7日(金)13時よりオンライン会議で行う予定である。