平成25年度 春期理事会議事録

平成25年度日本寄生虫学会春期理事会議事録

開催日時:平成25年3月28日(月)11:00~17:30
開催場所:東京医科歯科大学M&Dタワー16F 小会議室2

出席者:太田伸生、北潔、小林富美惠、斎藤あつ子、坪井敬文、名和行文(機関誌編集長)、久枝 一、平山謙二、福本宗嗣、堀井俊宏、松本芳嗣、丸山治彦、善本知広(五十音順、敬称略)
欠席者:五十嵐郁男、板垣 匡
オブザーバ:赤尾信明(庶務委員)

太田理事長より、定刻になったので平成25年度春期理事会を開催する旨の挨拶があり、2名の理事から欠席の連絡があったが定足数を満たしており、理事会の成立が確認された。

前回夏期理事会の議事録の確認にあと、太田理事長より3月26日にご逝去された影井昇元評議員に対して哀悼の意の表明があった。

1.会務関係

(1)会員動向
会員動向について太田理事長より説明があった。平成25年3月20日現在の会員数は761名で、前回報告時(平成24年7月1日)に較べ2名の増加であり、会員数の動向に際だった変化はなかった。

(2)第82回大会概況
太田大会長より、第82回大会の概況が報告された。第82回大会はミヤイリガイ発見百周年を記念して、記念シンポジウム、記念特別展示、記念グッズの販売など多彩な企画を国立科学博物館、宮入慶之助記念館、目黒寄生虫館との共催で準備した。また、BPAを例年通り設けるとともに「寄生現象の分子メカニズム」と「先天性トキソプラズマ症の現状と課題」と題したワークショップを企画した。

(3)第83回大会準備状況
坪井次期大会長より第83回大会の準備状況について説明があった。愛媛大学城北キャンパスを会場に、平成26年3月26日に理事会ならびにサテライトミーティング、27日28日の2日間にわたり開催予定である。発表はすべて口演としBPAも実施する。海外からマラリア研究者2名を招き特別講演を行う。懇親会は国際ホテルで行う予定である。
演題領域の変更についてはプログラム委員会において検討を行い、夏期理事会において詳細を決定したい旨の発言があった。

(4)第84回(次次期)大会長推薦
太田理事長から、平成26年は日本医学会総会が京都を中心として開催されることから西日本支部所属機関での開催が提案され種々議論を重ねたが本理事会では結論を得るに至らず、夏期理事会までに推薦を依頼するよう各理事に要請があった。

(5)新評議員候補者の推薦
太田理事長より、理事会開催までに9名の新評議員候補者の推薦があったことが報告され、各推薦人による被推薦人の推薦票ならびに履歴書、業績リストが各理事に開示された。審議の結果、9名の新評議員候補者はいずれも評議員としての要件を満たしていることから、評議員会及び総会に諮ることが了承された。

新評議員候補者
池 和憲(日本獣医生命科学大学獣医学部獣医寄生虫学教室 准教授)
会員歴12年 推薦人  今井壯一、七戸和博
小島 夫美子(九州大学医学研究院保健学部門 講師)
会員歴9年 推薦人 濱野真二郎、多田 功
後藤 康之(東京大学農学生命科学研究科応用免疫学研究室 准教授)
会員歴11年 推薦人 松本芳嗣、河津信一郎
小林 隆志(大分大学医学部感染予防医学講座 教授)
会員歴1年 推薦人 長谷川英男、江下優樹
高島 康弘(岐阜大学応用生物学部 准教授)
会員歴8年 推薦人 松本芳嗣、河津信一郎
西川 義文(帯広畜産大学原虫病研究センター生体防御分野 准教授)
会員歴8年 推薦人 河津信一郎、玄学南
本間 季里(長崎大学医歯学総合研究科感染免疫学講座 准教授)
会員歴10年 推薦人 由井克之
松本 安喜(東京大学農学生命科学研究科農学国際専攻 准教授)
会員歴15年 推薦人 松本芳嗣、河津信一郎
森田 達志(日本獣医生命科学大学獣医学部獣医寄生虫学教室 専任講師)
会員歴17年 推薦人 今井壯一、七戸和博

(6)学会賞審査経過報告
太田理事長より、第60回小泉賞ならびに第22回奨励賞の選考経過について報告があった。

(7)会則の改定についての審議

前回の理事会において承認された、理事選出に関わる諸規定の見直しのための会則改定案について、理事長より説明があった。改定の主たる条文は以下の通りである。

第3条3項 学会員が主催する学術研究集会への支援
第4条 会員種別に「終身会員」を加える。終身会員の権利ならびに推薦方法については内規にて別途定める。大会の抄録集を終身会員に送付するか否かは時の大会長の判断によるものとするとの申し合わせが確認された。
第7条 支部会費はこれを徴収しないことを会則に明記する。
第11条 理事の選出は別に定める理事選挙実施規定により定める。
雑則 終身会員の会費を30,000円とし、終身会員への移行時に一括して納入し、以後の会費は徴収しないことを明記した。PI冊子体の配布を受けている正会員については別途3000円の支払いを求める。

会則の改定案についての理事長よりの説明に対して種々論議の結果、一部の条文については文言の訂正、追加を行うことで、おおよそ事務局案を理事会案とすることが了承された。
次いで、新に制定する理事選挙実施規定について理事長より説明があった。種々議論の結果、以下の修正を加えることで理事会案とすることが了承された。

第3条 選挙管理委員会の構成を明確にすること。
第4条 選挙人及び被選挙人の資格について、前年度までの会費を納入した正会員および評議員とする。
第5条 選挙区の規定については学会会則にこれを明示し、理事選挙実施規定からは除く。

引き続いて各種委員会の設置規定の制定について、理事長より担当理事の責任において夏期理事会までに原案をまとめるよう依頼があった。

2.財務関係

(1)平成24年度決算審議
太田理事長より、平成24年度の決算について資料を基に説明があり、決算内容については2名の会計監事により監査を受けた旨報告があり、これを了承した。

(2)平成25年度予算案について
平成25年度予算案について太田理事長より資料を基に説明があった。Elsevier社との今後5年間の新しい契約更改により、学会財政に余裕が生じることから、理事長より以下の提案があった。

  1. 第83回大会から、学会本部からの大会開催補助金を増額したい。
  2. 寄生虫学会委員が主催する各種研究集会への開催補助金の支給

種々議論の結果、大会開催補助金については次回大会より100万円とし、各種研究集会開催補助金については、請求ベースで20万円を限度として支援する。また、地方支部大会の開催についても20万円を限度として4支部に補助金を配分することとした。

(3)Elsevier社との新契約について
平成25年から開始された新しい契約内容について、太田理事長から説明があった。冊子体配布者ならびにE-accessアカウント数の減少に伴う、冊子体配布中止者ならびにアクセス中止の対象者リストについて太田理事長から資料を基に説明があった。対象者リストに加えられた会員についても、会員からの要望があればできるだけ希望に添うようにすることが申し合わせ事項として確認された。

(4)田辺和裄評議員からの寄付について
田邉会員からの寄付について、これを一般会計に繰り入れたことが太田理事長から報告された。この寄付に対して、学会として田邉会員に感謝状を贈ることが了承された。

3.PI編集・刊行状況

名和機関誌編集長より、PI誌の刊行状況について資料を基に報告があった。IFをあげるために優れた特集号やreview articlesが必要であり、会員のいっそうの協力を期待する旨の発言があった。また、PI誌が4月1日より始まるOpen Access Programについて説明があった。

4.各種委員会報告

情報処理広報委員会
平山担当理事より、学会HPの充実に向けシステムの更新を図りはかりたい旨要望が出され、議論の結果HP更新のための費用として30万円を限度として支出することが了承された。また、ナショナルバイオリソースプロジェクトについての説明があり、会員への周知と協力依頼があった。また、先の理事会で承認された会員名簿の電子化については以下のURLで検索可能となったことが報告された。
http://ascaris.tmd.ac.jp:443/jspMembersearch2.html
アカウント:事務局にお問い合わせ下さい
パスワード:事務局にお問い合わせ下さい

教育委員会
福本担当理事より、全国医系大学における寄生虫学・医動物学講義の実態についてのアンケート調査を今年度中に実施したい旨の発言があり、これにかかる費用について学会本部から支出することが了承された。

学術委員会
北担当理事より、マラリア研究に使用される赤血球の供給体制の現状について報告があった。

5.その他

太田理事長より、平成25年に開催される日本医学会総会についての報告があった。また、日本医学会の法人化について検討が開始されたことも合わせて報告があった。

太田理事長の閉会の挨拶のあと、平成25年春期理事会を終了した。