2021年度 総会議事録

2021 年度 日本寄生虫学会評議員会・総会 議事録
日時:2021 年4 月16 日 12 時10 分~13 時10 分
場所:奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KA~会議室1・2
報告事項
1.会員動向
(1)物故会員
以下の会員の逝去が報告された。猪飼剛・元一般正会員(2018 年1 月24 日)、宮山幸彦・元一般正会員(2019 年7 月27 日)
(2)会員動向
野崎智義理事⾧より、全体の会員数および学生会員と一般正会員の大幅な減少が報告された。これは、連絡先不明となっていた会員の整理を行った結果であると説明された。
2.第90 回大会概況報告
吉川正英大会⾧より、本大会は第32 回日本臨床寄生虫学会大会との合同大会として、コロナウイルス感染症対策を行いながら、会場とリモート参加のハイブリッド形式で実施していることが説明された。
3.第91 回大会準備状況
河津信一郎・第91 回大会大会⾧より、2022 年の大会を5 月28 日~29 日に帯広市とかちプラザにて実施予定であることが説明された。現時点ではオンラインと現地のハイブリッド形式を想定している。予定している企画はベストプレゼンテーション、特別講演、シンポジウム2 種(大会企画と公募)、口頭発表、ポスター発表である。
4.理事等選挙の結果について
河津信一郎・選挙管理委員会委員⾧より、2020 年に実施された学会理事などの選挙の結果が報告された。8 月25 日公示、12 月11 日投票締め切り、12 月15 日に東京大学にて久
枝一、渡邊洋一選挙管理委員により開票作業が行われ、その後河津委員⾧、由井克之委員がオンライン会議により結果を確認した。有権者数484 人、投票率28.7%だった。理事13 人、プログラム委員8 人、教育委員12 人、小泉賞審査委員18 人が選出された。選挙実施の反省点として、公示の直前、教育委員の定年制が教育委員会細則の変更により導入されたが、周知が不足していたためか、教育委員に関する無効票が見られた点が挙げられた。
5.小泉賞・奨励賞の審査結果について
野崎小泉賞審査委員会委員⾧より、まず、昨年度の第67 回小泉賞に大阪大学・山本雅裕博士が、第29 回奨励賞に東北大学・伴戸寛徳博士が選出されたが、昨年度の第89 回大会が誌上開催になったことに伴い授賞式は中止となり、その結果は学会メーリングリストを通じて周知された後、賞状などは直接本人に送られたことが説明された。本年度の第68 回小泉賞には国立感染症研究所・久枝一博士が、第30 回奨励賞には国立感染症研究所・荒木球沙博士と愛媛大学・森田将之博士が選ばれたことが報告された。
6.Parasitology International 編集・出版関連(機関誌運営委員会、情報処理広報委員会関連を含む)
野崎理事⾧より、Parasitology International 誌の前身「寄生虫学雑誌」掲載論文のオンラインアーカイブ化が、情報処理広報委員会により完了したことが報告された。一方、コロナ禍の影響のためか、Parasitology International 誌への投稿が増加しているが、論文審査依頼が断られるケースが多いため、論文審査が滞っていることが報告された。また、Elsevier の出版担当者が本年2 月にDale Seaton 博士より、Lisa Lin 氏に交代したこと、インパクトファクターが2 未満であること、特集号数巻が準備中であること、Elsevier との出版契約の期限が2022 年末で、変更には2021 年末までに文書にて申し入れが必要なことなどが説明された。会員より、印刷された冊子体の契約数を減らすことが、出版費用の節約につながるのではないかとの指摘があり、今後検討課題とされた。
7. 各種委員会報告
(1)プログラム委員会
大会2 日目に予定されていたプログラム委員会は委員の出席状況などを考慮し、中止となった。
(2)学術委員会
野崎理事⾧(担当理事代理)より、組換えマラリア原虫を用いた実験の規則変更が文部科学省より提案されていたが、委員会からの提案があり、従来通り、大臣確認が不要な形になったことが報告された。
(3)用語委員会
倉持利明委員より、意見を募っていた新寄生虫和名表の正規版が学会ホームページに掲載されたことが報告され、積極的な利用が呼びかけられた。
(4)教育委員会
野崎理事⾧(担当理事代理)より、継続されている教育用標本整備推進事業により作成された標本の需要が高いことと、執行が遅れている2020 年度分の支援の一部を本年度に繰り越して行うこと、本年4 月に、任期を迎えた委員が交代することから、事業の継続については新しい委員を加えた委員会で改めて検討することになったことが報告された。
(5)「図説人体寄生虫学」編集委員会
吉川正英委員⾧より、初めて寄生虫学会の編集委員会が改定作業に関わった第10 版が、3 月に出版されたことが報告され、利用が呼びかけられた。5 年後の改定に向けて、名称の確認、衛生動物領域の情報更新が検討課題とされた。
議決・承認事項
1.名誉会員、終身会員、評議員の推薦について
野崎理事⾧より、名誉会員として渡邊直熙評議員(推薦人:野崎智義理事)が、終身会員(推薦状の日付順)として坪井敬文評議員(推薦人:高島英造評議員)、吾妻健評議員(推薦人:千種雄一評議員)、松岡裕之評議員(推薦人:加藤大智評議員)が、評議員として(推薦状の日付順)、徳舛富由樹会員(推薦人:野崎智義評議員)、早川枝李会員(推薦人:野崎智義評議員)、清水少一会員(推薦人:⾧田良雄評議員)、見市文香会員(推薦人:吉田裕樹評議員、濱野真二郎評議員)、⾧安英治会員(推薦人:丸山治彦評議員、吉田彩子評議員)、水上修作会員(推薦人:平山謙二評議員)下川周子会員(推薦人:久枝一評議員)の推薦があり、理事会として承認したことが報告され、評議員会・総会から承認された。
2.財務関係
(1)2020 年度決算
渡邊庶務委員より、2020 年度の収支決算報告があった。より詳細な資料とともに、中野由美子、平井誠両会計監事の監査を2021 年3 月30 日に受けたことが報告された。総会前日の理事会で承認されたことが報告され、評議員会・総会から承認された。
(2)2021 年度予算
渡邊庶務委員より、2021 年度の予算案が示された。総会前日の理事会で承認されたことが報告され、評議員会・総会から承認された。
3.理事選挙実施規定の変更について
教育委員の定年制の導入については、昨年実施の選挙において、すでに教育委員会委員細則の変更により実施されているが、明文化のため、理事選挙実施規定について以下の変更が2020 年夏の理事会にて提案され、承認されていた(下線が変更点)。
(変更前)
附則の2.プログラム委員および教育委員の選任権と被選任権は、すべての正会員が有する。
但し、いずれの委員選挙についても、会則第5条7項以下の規定を適用するものとする。
(変更後)
附則の2.プログラム委員の選任権と被選任権は、すべての正会員が有する。教育委員の選任権も、すべての正会員が有する。一方、教育委員の被選任権については、教育委員就任年4月1日の前年度において63 歳に達している会員は被選挙人としない。但し、同年4月1日が63 歳の誕生日である者は、前日の3月31 日に63 歳に達したものとする。また、いずれの委員選挙についても、会則第5条7項以下の規定を適用するものとする。
この変更について、評議員会・総会から承認された。
4.新理事⾧について
大会前日に開催された新理事による理事会での互選により、宮崎大学医学部教授・丸山治彦理事が新理事⾧に推薦され、評議員会・総会から承認された。
5.新会計監事について
任期満了を迎えた中野会計監事に代わる新しい会計監事として、宮崎大学農学部吉田彩子評議員が新理事会より推薦され、評議員会・総会から承認された。