2019年度 総会議事録

第88 回日本寄生虫学会大会
総会・評議員会 議事録
日時
2019 年3 月15 日
14 時~15 時10 分
場所
長崎大学医学部記念講堂
報告事項
1.会務報告
(1)物故会員
竹内

元理事長、元名誉会員
2018 年3 月20 日ご逝去
72 歳
(慶応義塾大学名誉教授)
(2)会員数
2019 年3 月8 日現在
名誉会員
終身会員
評議員
正会員
学生会員
団体会員
合計
18
9
182
394
147
3
753
(17) (7) (189) (381) (165)
(3)
(760)
(カッコ内は前回総会での報告数)
2.第88回大会概況報告
平山謙二大会長より、300 人の参加者があったことが報告された。
3.第89回大会準備状況
五十嵐郁男次期大会長より、2020 年5 月30 日~31 日、とかちブラザ(北海道帯広市)
で開催予定であること、テーマを「One health 地球規模での挑戦One health global
challenge」(仮)とすること、シンポジウムを二つ程度、ベストプレゼンテーションアワー
ドを実施予定であること、一般口演は口頭発表を原則とすること(ただし、演題数によっ
てはポスター発表も実施、その場合でも短い口頭発表を実施)、懇親会は会場のガーデンパ
ーティ形式で実施すること、特別企画としてばんえい競馬を実施することなどが報告され
た。
4.小泉賞・奨励賞審査経過報告
野崎智義理事長(小泉賞・奨励賞審査委員長)より、第66 回小泉賞には長崎大学教授・
金子修博士が、第28 回奨励賞に東京大学特任研究員・坂本寛和博士と群馬大学助教・下川
周子博士が選ばれたことが報告された。
5.機関誌Parasitolgy International 編集、刊行状況
名和行文編集長より、2017 年度にImpact Factor が2 を超えたこと、 Elsevier による
CiteScore は1.87 であったこと、寄生虫学分野と感染症学分野の雑誌のランキングでそれ
ぞれQ2(61 種中28 位、263 種中122 位)の範囲にあること、ここ数年の特集号について
の紹介、2018 年には特集号の刊行がなかったこと、本年以降の特集号の予定、国別(投稿
数はブラジルが一番多いが、受理数は日本が一番多いこと)および地域別の論文投稿数と
受理された論文数、などが報告され、Gold Open Access の論文数が少ないので増やしてほ
しいことが依頼された。
6.各種委員会報告
(1)プログラム委員会
美田敏宏担当理事より、3 月16 日開催予定の委員会でいくつか議案があるので、夏期理
事会でその審議の結果を報告予定であることが述べられた。
(2)機関誌運営委員会
久枝一副委員長より、Editorial Board Member の変更、2019 年末で任期切れとなる
Editor-in-Chief のKarl Hoffmann 博士の後任探しを検討中であり、special issue 用の
editor を野崎委員長とすることを決めたことが報告された。また、野崎委員長より、次回の
Elsevier との出版契約の更新に向けて情報収集をしていることが報告された。
(3)学術委員会
岩永史朗担当理事より、第1 回日本医学会連合Rising Star リトリートの概要が報告され
た。
(4)用語委員会
倉持利明委員より、昨年公表された寄生虫和名表の利用とフィードバックが求められた。
(5)教育委員会
川合覚担当理事より、教育用寄生虫標本整備推進事業の詳細に関して事業規定案が委員
会により作成され、3 月14 日の理事会にて承認を得たことが報告された。今後募集の詳細
が周知される。
(6)国際交流委員会
濱野真二郎担当理事より、2018 年ICOPA に参加するためのトラベルグラント(2018
ICOPA Travel Award)について報告された。28 人の応募があり、選考委員により19 人が
選ばれ、そのうち2 人の辞退者を除く17 人に、一人10 万円を上限とするグラントが支給
された。
(7)情報処理広報委員会
由井克之担当理事より、コンサルテーションを会員の協力を得て進めていること、「寄生
虫学雑誌」のPDF 化・オンライン公開事業が予定より遅れているものの進行中であること
が報告された。
(8)倫理委員会・利益相反委員会
河津信一郎担当理事より、研究発表・COI の報告に関する共通のガイドラインについて
日本医学会を中心に新たな基準設定が進められていること、新たな基準が設定されたのち
には寄生虫学会における指針もそれに合わせた変更を行い、それに従う必要があることが
報告された。新たな指針については将来、学会ホームページなどで周知予定である。
(9)「図説人体寄生虫学」編集委員会
吉川正英担当理事より、旧称・学会出版物等の編集に関する委員会からの名称変更と、
委員会の業務が「図説人体寄生虫学」の5 年おきの改訂にあること、他の5 人の委員と共
に改訂作業を始めていること、学会内外の人材に協力を求めている、あるいは求める予定
であること、2019 年12 月入稿、2020 年12 月第10 版が刊行予定であることが報告された。
2.審議事項
(1)名誉会員、終身会員、評議員の推薦
審議を経て理事会より以下の候補の推薦が行われ、評議員会、総会の了承を得た。この
うち、Karl Hoffmann 博士については、2019 年まで13 年間Parasitology International
のEditor-in-Chief を務めた功績が評価された結果、理事会にて推薦が決まったことが説明
された。(各項目の推薦状の日付順)
名誉会員
Karl Hoffmann 博士(推薦人:野崎 智義 理事)
青木 孝 博士(元評議員)(推薦人:野崎 智義 理事)
藤崎 幸蔵 評議員(推薦人:河津 信一郎 理事)
終身会員
小林
富美恵
評議員 (推薦人:狩野 繁之 評議員、久枝

評議員)
鳥居
本美
評議員(推薦人:坪井 敬文 評議員)
堀井
俊宏
評議員
(推薦人:山本 雅裕 評議員)
牧 純 評議員
(推薦人:中西
雅之 評議員)
是永
正敬
評議員
(推薦人:濱野
真二郎
評議員)
片倉

評議員
(推薦人:板垣

評議員)
評議員
吉田 彩子 会員 宮崎大学 准教授
(推薦人:丸山 治彦 評議員、野中 成晃 評議員)
新倉 保 会員
杏林大学 講師
(推薦人:小林 富美恵 評議員、北 潔 評議員)
八田 岳士 会員
北里大学 講師
(推薦人:辻
尚利 評議員)
中尾 亮 会員
北海道大学
准教授
(推薦人:片倉 賢 評議員)
福本 晋也
会員 帯広畜産大学 准教授
(推薦人:玄
学南 評議員、河津 信一郎 評議員)
井上 信一
会員 長崎大学
准教授 (推薦人:由井 克之 評議員、小林 富美恵 評議員)
大槻 均 会員 鳥取大学
准教授 (推薦人:福本 宗嗣 評議員)
(2)会計監事の任命
2019 年度および2020 年度の会計監査を行う会計幹事として、理事会より推薦のあった
中野由美子評議員(国立感染症研究所)の任命が認められた。
(3)2018 年度決算
野崎理事長より2018 年度の会計報告があった。このうち、一般会計の中の会費収入が
2018 年度分を加えて事務手続きの遅れから2017 年度分を含んでいること、学会誌出版の
費用がElsevier からのRoyalty 分がそのまま出版費用の一部として、特別会計の一つから
支出されていること、2018 ICOPA Travel Award の支払いが特別会計の一つ(トラベルグ
ラント用)から支出されていることなどが説明された。また、会計幹事の平井誠評議員よ
り、会計監査を安田(駒木)加奈子評議員と共に2019 年2 月22 日に行い、関係書類を合
わせて確認し、報告の通り、財務が執行されていたことを確認した旨が説明され、報告し
た理事会で承認されている内容が、総議員会、総会により2019 年度決算として承認された。
(4)2019 年度予算案
野崎理事長より理事会で承認を受けた2019 年度の予算案についての説明がなされた。収
入の中の2019 年度の会費の金額は2018 年度の実績に基づくこと、2018 年度の会費納入率
は約60%であり、例年70%以上なのに比べて低いが、その理由として、2018 年度は事務局
の移転に伴い、会費納入のお知らせが例年(1 月)に比べて遅い7 月になったため、会費の
支払いの期間が短くなった(通常11 カ月なのに対して約5 カ月)とともに、大会発表者は
会費の納入が求められるのに対して、大会開催(3 月)の後のお知らせになったことなどが
考えられるという説明があった。また、学会事務を円滑にすすめるため、2015 年以降休止
されていた、学会事務専門の事務員を雇用するための人件費が支出に計上された。繰越金
の減少が見られるが、これは会費納入率が例年並みに戻り、本年度で終了予定の寄生虫学
雑誌オンライン公開にかかる事業分の支出のない来年度以降は、繰越金が維持できる見込
みであることが説明された。また、各支部会大会と研究集会からの補助金の申請は例年通
り計7 件であり、それぞれ2018 年度実績に倣った金額で、2019 年度補助金の支出を予算
に計上した。審議の結果、予算案は承認された。
なお、会費未納分のある会員には、請求後の速やかな納入が求められるとともに、2019
年大会の筆頭発表者中、会員未登録の方には大会終了後、事務局から会員登録と、必要が
あれば会費の過不足分の調整が求められることが、野崎理事長より報告された。
今後の課題としては、一般会計と特別会計のスリム化、大会の演題登録時の会員資格の
確認方法などが検討されることになった。
(5)過去の評議員会・総会の議事録のあつかいについて
過去の数年分の評議員会・総会の議事録が作成・公開されていない分に関して、該当年
度の理事会議事録をもって代えることが野崎理事長より提案され、承認された。なお、本
年度以降の評議員会・総会の議事録については、事務局で案を作成し、理事会の承認を受
けた時点で評議員会・総会の承認を受けたものとすることが理事長より提案され、承認さ
れた。
(6)ベストプレセンテーションアウォード(BPA)の審査について
BPA の応募数と選択数についての質問があり、野崎理事長と美田プログラム委員会担当
理事より委員の領域の偏りはないが、3 月16 日のプログラム委員会でより公平な選択方法
について審議していくことになった。
(7)「図説人体寄生虫学」の英語版および電子版出版の可能性について
電子版出版については現在出版社の南山堂で議論されていることが理事長より報告され
た。また、英語版出版については、現在の見開き2 ページを単位とする構成が維持できな
いことから、現状では難しいとの意見が示されたが、今後検討続けることになった。
3.その他
(1)本大会は入会未登録である発表者が少なからずいることが報告されたことについ
て、ホームページの和文の演題登録画面では、日本寄生虫学会会員ではないと発表ができ
ない記載があったものの、英文画面では記載がなかったため、気づかずに登録した発表者
がいる可能性が指摘された。学会員と非学会員では大会参加費が異なることから、上記を
鑑み、至急入会した場合には、学会事務局と大会事務局との間で参加費の差額の払い戻し
を考慮してほしい、との意見があり、理事長から対応するとのコメントがあった。