平成25年度 総会議事録

平成25年 第82回日本寄生虫学会総会議決事項

開催日時 平成25年3月30日(土)12:00~12:50
開催場所 東京医科歯科大学鈴木章夫記念講堂

総会に先立ち昨年の第81回総会以降にご逝去された手越達也会員、有明浩一郎会員と影井昇元評議員に対して黙祷を捧げた。

1.会務報告(太田理事長)

(1)会員動向
平成25年3月20日現在の会員数は761名で、前回総会時に較べ13名の増加となり、会員動向に際だった変化がなかったことが報告された。

(2)第82回大会概況(太田大会長)
第82回大会の参加者は300名を超える盛会となったことが報告された(最終集計では参加人数411名)。また、本大会はミヤイリガイ発見百周年を記念して、記念シンポジウム、記念特別展示、記念グッズの販売など多彩な企画を国立科学博物館、宮入慶之助記念館、目黒寄生虫館との共催で準備した。また、BPAを例年通り設けるとともに「寄生現象の分子メカニズム」と「先天性トキソプラズマ症の現状と課題」と題したワークショップを企画したことが報告された。

(3)第83回大会準備状況(坪井次期大会長)
坪井次期大会長より第83回大会の準備状況について説明があった。第83回大会は愛媛大学城北キャンパスを会場に、平成26年3月26日に理事会ならびにサテライトミーティングを行い、一般講演は27、28日の2日間にわたり開催予定である。発表はすべて口演としBPAも実施する。海外からマラリア研究者2名を招き特別講演を行う。懇親会は国際ホテル松山で行う予定であることが報告された。

(4)評議員の推薦
新評議員として、池 和憲会員(日本獣医生命科学大学 推薦人:今井壯一、七戸和博)、小島夫美子会員(九州大学 推薦人:濱野真二郎、多田 功)、後藤康之会員(東京大学 推薦人:松本芳嗣、河津信一郎)、小林隆志会員(大分大学 推薦人:長谷川英男、江下優樹)、高島康弘会員(岐阜大学 推薦人:松本芳嗣、河津信一郎)、西川義文会員(帯広畜産大学 推薦人:河津信一郎、玄学南)、本間季里会員(長崎大学 推薦人:由井克之)、松本安喜会員(東京大学 推薦人: 松本芳嗣、河津信一郎)、森田達志会員(日本獣医生命科学大学 推薦人:今井壯一、七戸和博)の推薦があり、承認された。

(5)学会賞審査経過報告(太田伸生審査委員長)
第60回小泉賞は河津信一郎教授(帯広畜産大学)の「マラリア原虫の酸化ストレス応答メカニズムの解明に関する研究」に授与され、また、第22回奨励賞は彦坂健児会員(東京大学)の「Highly conserved gene arrangement of the mitochondrial genomes of 23Plasmodium species」に贈られることが、審査委員長の太田伸生大会長から報告された。桂田賞については、本年度は該当者がなかった。

(6)会則の改定
前回の総会において承認された、理事選出に関わる諸規定の見直しのための会則の改定について太田理事長より説明があり、審議の結果、会則の改定ならびに理事選挙実施規定を原案通り承認した。

2.財務関係(太田理事長)

(1)平成24年度決算報告
平成24年度の一般会計ならびに特別会計について、資料を基に理事長から説明があり、決算書は2名の会計監事(青才会員、川合会員)により監査を受けた旨の報告があり、審議の結果、満場一致で承認された。

(2)平成25年度予算案について
平成25年度予算案について太田理事長より資料を基に説明があった。Elsevier社との今後5年間の新しい契約により、学会財政に余裕が生じることから、大会開催補助金の増額、支部大会開催支援、学会員が主催する各種研究集会の開催補助を実施することが承認された。

(3)Elsevier社との新契約について
平成25年度からの新しい契約内容について太田理事長から説明があった。冊子体配布者ならびにE-accessアカウント数の減少に伴う、冊子体配布中止者ならびにE-access中止の対象者については、会員からの要望があれば契約数の枠内において会員の希望に添うよう事務局において対応する旨、会員に周知することとした。また、正会員が冊子体の配布を希望する場合には別途3,000円を年会費に加算して徴収できることを承認した。また、新しい契約では図書館等への冊子体配布には別途契約が必要となったことから、該当機関への配布を中止し、Elsevierと新に契約を締結するよう連絡することとした。

3.学会機関誌の編集刊行状況

名和機関誌編集長より、PI誌の刊行状況について資料を基に報告があった。IFをあげるために優れたreview articlesが必要であり、会員のいっそうの協力を期待する旨の発言があった。また、PI誌が4月1日より始まるOpen Access Programについて説明があった。

4.各種委員会報告

情報処理広報委員会
平山担当理事より、学会HPの充実に向けシステムの更新を図りはかりたい旨要望が出され、議論の結果HP更新のための費用として30万円を限度として支出することが了承された。また、ナショナルバイオリソースプロジェクトについての説明があり、会員への周知と協力依頼があった。また、先の理事会で承認された会員名簿の電子化については以下のURLで検索可能となったことが報告された。
http://ascaris.tmd.ac.jp:443/jspMembersearch2.html
アカウント:日本寄生虫学会
パスワード:jsp2013

教育委員会
福本担当理事より、全国医系大学における寄生虫学・医動物学講義の実態についてのアンケート調査実施への協力依頼があった。

学術委員会
北担当理事より、マラリア研究に使用される赤血球の供給体制の現状について報告があった。

5.その他

太田理事長より、平成25年に開催される日本医学会総会についての報告があった。また、日本医学会の法人化について検討が開始されたことも合わせて報告があった。