平成19年度 総会議事録

第76回日本寄生虫学会大会評議員会・総会議事録

大阪大学コンベンションセンター
平成19年3月29日(大会初日)
評議員会・総会に先立ち、平成18年1月より平成19年3月までに逝去された7名の会員に対し黙祷を捧げた。

1.会務報告(竹内)

平成18年6月以降の本学会会員数は、45名程度減少している。この主因は学生会員の減少に起因しており、特に未納会費を納入された上で退会される例があった事、及び卒後の移動先が不明であり、会費請求ができないケースが見られた事などが影響している。平成19年1月以降、新入会者があり、会員数は回復してきているが、この増加は学生会員の加入によるものであり、これら学生会員の卒後異動先についてフォローアップを願いたい事が述べられた。

2.第76回大会概況報告(堀井大会長)

堀井大会長より第76回大会の概況について報告された。大会は一般演題のみで構成され、この中からベストプレゼンテーション賞、口頭発表演題を選別した。奨励賞、小泉賞の受賞者についても報告があった。

3.第77回(次期)大会準備状況報告(竹内)

青木次期大会長(長崎大学熱帯医学研究所)よりの文書に基づいて竹内から準備状況の説明があった。会期は平成20年4月2日(水曜日)から4日(金曜日)で、学術集会は長崎ブリックホール等にて開催する。発表は全て口演を予定。ベストプレゼンテーション賞も設定する方向である。

4.第78回(平成21年度)大会長選出

順天堂大学 青木孝教授を第78回大会長として選出した。

5.平成23年度(次期日本医学会総会開催時、東京)の大会長選出

種々の都合上、今回推薦を行いたい旨理事会の提議があり、東京慈恵会医科大学、渡辺直煕教授を選出した。

6.財政関係

(1)平成18年度決算報告(一般会計、特別会計)、会計監査報告
・特別会計報告が行われ、PI出版用の特別会計口座設置が報告された。平成18年度に一般会員、評議員、名誉会員にお願いした寄付金は、全てこの特別会計に入金し、PI刊行費用に充当した。
・一般会計関連報告としては、まず神谷先生の寄付金、100万円は一旦一般会計に入金したが、従来の特別会計に移し、当面は維持する事、大会長が今期大会補助金を辞退した事が報告された。以上の運営の結果、平成18年度は4,409,117円の剰余金が発生した。剰余金の扱いは19年度予算との兼ね合い(下記)で決定する。
・以上の決算は斉藤、小林両会計監事の監査を受けている。この旨、小林監事より報告があり、一般会計、特別会計とも決算報告を承認した。
(2)平成18年度学会費用納入状況
18年度は、正会員の納入率は80%、評議員は91%に納入率が上昇した。全体では78.4%と好転したものの、学生会員は56%、外国人会員は3%と、改善の余地がある事が報告された。
(3)平成19年度予算案
18年度決算、及び特別会計の状況に基づいて、竹内より19年度予算案として第1~3案の説明が行われた。

第1案は会費値上げなしで、納入率は全体で80%に設定したものである。支出はPI出版と大会補助で850万円が必要であるのに対し、この第1案では約690万円の会費収入が見込まれるのみで、会費収入ではPI出版と大会補助を維持できない。

第2案では、評議員、正会員2000円値上げ、学生会員は1000円値上げするケース。納入率は80%と仮定。会費収入は800万円となり、やはり会費収入でPI出版と大会開催を維持するのは十分ではない。

案3 評議員、正会員は3000円値上げ、学生会員は1000円値上げ。80%納入を保てば、これで8,479,000円の収入が見込まれ、PI出版と大会開催を年度会費のみで維持できる計算になる。

以上の竹内の理事会における提案に対して、理事より正会員は3000円、評議員は6000円値上げ等の意見もあり、またPI発行形式を変え、例えばオンラインジャーナルとしてのみ維持し、、経費節減を図るべき、等の意見も提出された事が報告された。一方、エルセビアとの契約は更新時期が近づいており、結論として理事会は、理事長と編集委員長を中心にエルセビアとPI出版のあり方について話し合いつつ、年会費の改定も視野に入れ、今後1年間で結論を出す方向を取りたい事、よって19年度は会費値上げを行わず、予算第1案を評議員会に提出したい事が述べられ,承認された。これらに加えて、PI出版のために応分の寄付の依頼を本部より行う場合があり得る事も了承された。

7.編集関係

PIの有薗編集委員長(理事)より投稿数、採択率、国別投稿者数などについて報告が行われた。また、2007年2月に行われた有薗編集委員長とエルゼビアの編集担当者であるDr. Sheatonとの今後のPIに関する話し合いの結果が以下のように報告された。まず、本学会からは契約内容にもよるがPIを継続発展させたい意思は十分にある事を表明、それに対しエルセビア側より本年度、次年度以降の支払い金額、ペーパーレス化、恐らく避けられない値上げに伴う付加サービスの内容、などについて説明があった。

以上より、会費改定の有無と本事項を合わせて、理事長、編集委員長を中心として検討し、PIの刊行に関する方針を明年度提示する事を前提に報告を了承した。

8.新名誉会員推薦

九州大学名誉教授、多田功先生を名誉会員として承認した。

9.新評議員推薦

下記の6氏を新評議員として承認した。

新井明治(産業医科大学助教授)
一盛和世(Scientist, Department of Neglected Tropical Diseases, WHO)
佐藤正夫(埼玉医科大学保健医療学部助教授)
渡邊洋一(東京大学大学院医学系研究科助教授)
木村幹男(国立感染症研究所感染症情報センター室長)
前川洋一(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部講師)

(順不同、敬称略)

10.新会計監事選出

斎藤あつ子(神戸大)と小林富美恵(杏林大)の継続任用を承認した。(順不同、敬称略)

11.その他

・プログラム委員会の活動状況について狩野担当理事より説明があり、内規改正を承認した。