2023年度 春期理事会議事録

日本寄生虫学会 2023年度春期理事会 議事録

 

日時 2023年3月29日 14時30分~
場所 金沢歌劇座 2F 第6会議室
出席者 岩永史朗、金子修、川合覚、玄学南、辻尚利、永宗喜三郎、西川義文、濱野真二郎、久枝一、 前川洋一、丸山治彦、美田敏宏、吉田裕樹 (zoom)(50音順)
オブザーバー:由井克之(機関誌編集長)、菊地泰生(庶務委員)、水野哲志(大会事務局)

 

報告事項

  1. 本年度大会の状況

 水野哲志・第92回大会事務局長より、新型コロナウイルス感染症対策を行いながら、会場とリモート参加のハイブリッド形式で実施していることが説明された。企画はベストプレゼンテーション、特別企画、シンポジウム、大会長講演、一般演題口頭発表、ポスター発表を行うことが説明された。

 

  1. 会員動向

(1)会員数 

事務局より、前回(2022年夏期理事会)から学生会員を中心に30名ほどの会員数増になっていることが報告された。

(2)年会費納入状況

 事務局より、2021年度および2022年度の年会費納入状況がそれぞれ金額ベースで78%と73%であることが報告された。

 

  1. 次年度大会の準備状況

 美田敏宏第93回大会大会長より、2024年の大会を3月に東京にて実施予定で、準備を着実に進めていることが説明された。

 

  1. 小泉賞、奨励賞審査結果報告

 丸山小泉賞審査委員会委員⾧より、第70 回小泉賞には順天堂大学・美田敏宏博士が、第32 回奨励賞にはウメオ大学・石﨑隆弘博士が選ばれたことが報告された。

 

  1. Parasitology International (PI) 編集・刊行状況

由井編集長より、近年のPIへの投稿状況、出版状況が報告された。2022年度は投稿数が減少していること、インパクトファクター(IF)等の指標がやや減少傾向であることが報告された。また、Editorial Board Memberの交代作業を進めていることが説明された。

 

  1. 各種委員会報告

(1)学術委員会

 岩永理事より、日本医学会若手リトリートについて、日本寄生虫学会から5名が参加したことが報告された。来年度からは幹事学会から外れるため3名の推薦枠となることが報告された。また、蠕虫類バイオバンク国際基準(ISO)策定に関して、学会内でWGを組織し(宮崎大・丸山治彦、長崎大・濱野真二郎、岩手大・関まどか先生、大阪大・岩永史郎)、により構成される。8)有識者からの意見を聞いたうえで、日本寄生虫学会として意見を再度提出したことが報告された。

 

(2)教育委員会

 辻理事より寄生虫標本作製支援事業について、目的、助成額、助成スケジュールについて説明された。申請受付期間中に5件の応募があったことが報告された。

 

(3)情報処理広報委員会

 金子理事より、寄生虫関係コンサルテーション事業について、委員の交代スケジュールについて説明があった。また、学会ホームページ(HP)サーバーを長崎大学熱帯医学研究所のサーバーから、マーカーネット株式会社(学会バンクの運営会社)に移行したこと、移行のために支払った費用について説明された。新URLは https://jsparasitol.org/。今後学会HPサーバーに英語ページを設けること、コンサルテーション用の画像置き場を検討していることが説明された。さらに、これまでのメーリングリストサーバーも同様に撤去されたことから、Googleグループのメーリングリスト機能に移行したことが説明され、今後の運用方針として、以下の4点がしめされた。1) 年の一度は全入れ替えする、2) 他の時期の変更は会員各自が事務局に連絡する。連絡するようにHPなどに明記しておく、3) 入退会の際はその都度追加する必要がある。事務局から連絡してもらう、4)メーリスのメンバーは管理者しか見えず。加入に関しても勝手にできない設定にする。

 

(4)プログラム委員会

 前川理事よりプログラム領域の再編に関して、現在の検討状況について説明がなされた。

 

(5)用語委員会

 日本医学会用語委員会に置いて、劣性遺伝 ->潜性遺伝、優性遺伝 -> 顕性遺伝などの医学用語の変更が決定したことが説明された。また、差別を助長するような用語や、特定の民族、個人名の入った用語についてもも今後変更が検討されていることが説明された。

 

審議事項

  1. 財務関係
  • 2022年度決算・監査

 事務局より、2021 年度の収支決算について説明があった。より詳細な資料とともに、平井誠、吉田彩子両会計監事の監査を2023年3 月に受けたことが報告された。全体として年間約100万円の赤字になっていること、財政緊縮とともに会員数・年会費納入率の増加努力を行う必要があることが説明された。

 

  • 2023年度予算案

 事務局より、2022 年度の予算案が示され、理事会に承認された。また、支部大会・研究会の補助金が近年増加していることから、他学会と合同大会とする場合は寄生虫学会員の演題のみを助成対象とすることが事務局から提案され、来年度から新ルールで実施することで合意された。

 

  1. 名誉会員、評議員の推薦について

 事務局より、名誉会員として小林冨美惠終身会員(推薦人:久枝一理事、濱野真二郎理事)、評議員として、森本徳仁会員(推薦人:加藤大智評議員、濱野真二郎評議員)、矢幡一英会員(推薦人:鳥居本美評議員)、白藤梨可会員(推薦人:西川義文評議員)の推薦があったことが報告された。これらの推薦は理事会により承認された。

 

3.  桂田賞の移管について

 丸山理事長により(財)日本寄生虫予防会が所管する桂田賞について、日本寄生虫学会事務局への事務移管の要請があることが説明された。具体的には、1) 桂田賞顕彰事業の事務を2023年度以降日本寄生虫学会事務局で取り扱うこと、2) 顕彰規定および顕彰委員会細則等については理事会で協議決定すること、3) 桂田賞顕彰事業に関わる桂田賞基金を日本寄生虫学会特別会計で管理すること、が提案された。予算額や今後の学会としての賞に関する方針を十分に検討したうえで移管の可否を判断すべきだとの意見がなされ、次期理事会で改めて検討することが承認された。 

 

4.  会員情報管理等の学会バンクへの移行について

 事務局より、事務局業務のスリム化とDX化のため、一部の事務局業務(会員情報管理・年会費徴収・選挙)に「学会バンク」クラウドシステムを利用することが提案された。学会バンクシステムの概要と、本サービス利用による学会および学会員にとっての利点について詳しく説明がなされた。さらに、学会員にとって大きな変化となる年会費支払い方法について、今後は原則クレジットカード決済となること、手数料が現行の郵便振替よりも高額になることが説明された。オンライン選挙システムは既に試用して大きな問題がなかったことが説明された。今後の導入スケジュールとして、今年度初旬の会員情報の学会バンクシステムへの移行、今年度末の選挙、来年度の年会費徴収を本システムを利用することが提案され、理事会により承認された。