平成28年度 春季理事会議事録

平成28年度日本寄生虫学会春期理事会議事録

 

開催日時: 平成28年3月18日(金)12:30〜15:30

開催場所: 宮崎市民プラザ 4階 中会議室

出席者:板垣 匡、片倉 賢、狩野繁之、河津信一郎、小林富美惠、千種雄一、坪井敬文、鳥居本美、名和行文(機関誌編集長)、野崎智義、堀井俊宏、堀井洋一郎(大会長)、松本芳嗣、丸山治彦、由井克之(五十音順、敬称略)

欠席者: 無

オブザーバ:有末伸子(庶務委員)

理事全員の出席の元、定刻よりやや遅れて理事会が開催された。

 

【報告事項】

1.会員動向

平成28年3月7日現在の会員動向について堀井理事長より説明があった。

 

2.会務関係

(1)小泉賞・奨励賞審査経過報告

堀井洋一郎審査委員長より、審査経過について説明があり、本年度の小泉賞は「該当者無し」であること、奨励賞受賞者は下記2名に決定した旨報告があった。

第25回奨励賞 杏林大学           新倉 保

第25回奨励賞 日本獣医生命科学大学   常盤 俊大

(2)第85回大会開催状況

堀井洋一郎大会長より口頭にて、参加登録人数253名、演題数180題、懇親会参加事前申し込み205名等について口頭で説明があった。また、大会閉会後に高校生を対象にしたサイエンスカフェの企画があり、講師10名、高校生の参加者50名が参加予定であることが報告された。

(3)第86回大会準備状況

片倉 賢次期大会長より、第86回大会は平成29年5月28日(日)と29日(月)の両日にわたり、北海道大学学術交流会館(札幌市)で開催する旨が報告された。(理事会、サテライトミーティング等は前日の5月27日に設定すること、教育講演、記念講演の企画があること、口頭発表用の会場が2つであり、2日間の最大演題数が129題程度であり、残りはポスター(60題程度を展示できるスペースがある)となること、懇親会の会場がキリンビール園であること、大会HPもすでに準備してあり、総会での承認後に公開することなどが報告された。

 

3.財務関係

(1)下記の支部大会からは下記4件の開催補助金申請書が提出された旨が報告された。

第62回日本寄生虫学会・日本衛生動物学会北日本支部合同大会(H28.10.15) 十和田市

第76回日本寄生虫学会東日本支部大会(H28.10.22)東京

第72回日本寄生虫学会西日本支部大会(H28.10.15-16)岐阜市

第69回日本寄生虫学会南日本支部大会・日本衛生動物学会南日本支部大会合同大会

(H28.11.5-6)佐賀市

(2)関連研究集会からは下記3件の開催補助金申請書が提出されたが報告された。

第9回寄生虫感染免疫研究会(H28.2.11-12)鹿児島市

第24回分子寄生虫学ワークショップ/第14回分子寄生虫・マラリア研究フォーラム合同大会(H28.8.21-24)帯広市

第10回蠕虫研究会(H28.11.19-20)熱海市

 

4.PI編集刊行状況

資料を基に名和編集長からPI誌の編集刊行状況が報告された。大きな変更点が二つ。編集長1名が交代し、David Bzikが新編集長として就任したこと、投稿、レビュー、編集作業に使用するweb上のプラットホームがEESからEVISEに移行中であることが報告された。現在のインパクトファクターは1.8で2012年以降は低下傾向にあり、次の契約更新時までに2.0以上にあげないと契約を有利に進められないことが説明された。インパクトファクターを上昇させるには優れたreview articlesが掲載されたspecial issuesの刊行が不可欠であるため、一層の協力をお願いしたい旨の発言があった。今年中にspecial issuesが3つ(Blastocystis、タイ肝吸虫、実験手法をテーマにしたもの)が発行予定であり、企画段階のものが4つあることも報告された。また、引用されない論文の掲載数を減らすべく、reviewerの先生方には一層努力していただくよう要請があった。

 

5.各種委員会報告

国際交流委員会(狩野理事)

2018年に韓国でICOPAの開催が予定されていること、日独原虫病協会において、原虫病に関する本の出版が予定されていること、日米医学の活動報告などについて発言があった。また、今後開催予定の国際シンポジウム等についてアナウンスがあった。

・GHIT ANNUAL PARTNERS MEETING 2016 (2016.6.7, Tokyo)

・Forum Cheju 18 (2016.6.24-25, Incheon)

・XIX International Congress for Tropical Medicine and Malaria: IFTM (2016.9.18-22, Brisbane)

・65th Annual Meeting of the American Society of Tropical Medicine and Hygiene: ASTMH (2016.11.13-17, Atlanta)

・Joint International Tropical Medicine Meeting: JITMM2016 (2016.12.7-9, Bangkok)

また、熱帯医学会の機関紙Tropical Medicine and Healthがopen access 誌としてBioMed Centralから発行されるようになったことが報告された。

情報処理広報委員会(由井理事)

HP管理の担当者が堀尾政博先生から木村大輔先生に交代すること、委員会メンバーが少ないので適任者がいれば推薦をお願いしたいこと、また、昨秋に移行した新HPについて不具合の修正を続けている。修正が必要な個所があれば連絡してほしい旨報告があった。

倫理委員会・利益相反委員会(鳥居理事)

細則2条(1)「寄生虫学領域の研究における利益相反マネージメントに関する方針を本学会に提示すること。」に従い、利益相反マネージメントに関する申合わせ(案)及び、日本寄生虫学会COI自己申告書(案)を作成した旨報告があった。また、発表用スライドでのCOI開示例を学会HPに掲載する予定であることが報告された。

 

【審議事項】

1.前回理事会議事録の確認を行い、承認された。

 

2.会務関係

(1)第87回大会大会長の推薦について

85回大会は南支部、86回大会は北支部での開催となったことから、87回大会は東支部での開催が望ましいとの意見があり、狩野理事もしくは野崎理事が候補者として挙げられた。評議会までに調整するということで、理事会での推薦者決定は見送られた。(後日、評議会において、狩野理事が大会長になることが承認された)。

(2)会計監事の選出

メール審議により、駒木-安田加奈子評議員(任期:2015-2016年)と吉川尚男評議員(任期:2016-2017年)を推薦することが内定している旨が説明された。前任者1名が任期切れで重任を辞退したため、2015年度の会計を監査する会計監事が一名欠員となった。そのため、駒木-安田加奈子評議員に2015年度の会計監査をお願いすることとなり、2015-2016年度の2年間を任期とすることになった。理事会で推薦した会計監事2名は総会に諮ることとなった。

(3)終身会員、評議員の推薦

資料を基に、堀井俊宏理事長より説明があり、各被推薦会員の推薦票、略歴等が席上回覧された。理事会の終了間際に推薦の承認が確認され、以下の者を終身会員、評議員として推薦し、総会に諮ることとなった。

終身会員     長谷川 英男 評議員

評議員              加藤 大智 会員、巌城 隆 会員、前田 卓哉 会員

(4)役員等のCOI自己申告書および、利益相反マネージメントに関する申合わせについて

倫理委員会・利益相反委員会担当の鳥居理事より委員会で作成した「利益相反マネージメントに関する申し合わせ(案)」と「役員等のCOI自己申告書(案)」について内容を審議するよう要望があった。単語の使い方等に意見が出され少々の修正をすることになったが、概ね問題なく、後日、修正版を理事メールで審議した後に承認し施行することになった。

 

3.財務関係

(1)平成27年度決算報告

資料に基づき理事長より平成27年度決算報告書の説明があった。収入・支出とも概ね昨年と同程度であり、川合、駒木-安田両監事により、本決算書の会計監査を終えたことが報告された審議の結果、理事会は平成27年度決算報告書を承認し、評議員会、総会に諮ることとした。

(2)平成28年度予算案

資料に基づき理事長より平成28年度予算案の説明が行われた。審議の結果、[2000円×前年度大会の参加人数×開催日数]とした補助金額の査定方法について、異議が出され、最終的な承認は評議会、総会での議を経てから出すこととなった。支部大会・関連研究集会への補助費以外の項目についての予算額は理事会で承認された。

 

4.その他

(1) 丸山理事から提案された「小泉賞・奨励賞のオンライン投票化に向けた取り組み」について。投票のオンライン化には賛同が得られたが、投票の匿名性を保つための工夫が必要であり、将来の実現に向けて今後、議論を重ねることとなった。

(2)理事会の開催時期について。次回は平成28年8月中の開催を予定。次々回については大会が5月末に行われるため、そこで理事会を開催して平成29年度の予算を成立させるのは遅すぎる(会計年度を半分過ぎているため)との意見があったが、それ以前に理事会を開いても評議会、総会での議決ができないので、意味がないとの意見があり、例年通り、次々回の理事会は平成29年5月の大会開催時に行うことになった。予算の執行に支障がないよう、必要なことは事前に理事メールで審議することとした。

 

以上をもって定刻の15時30分に閉会した。